大学生の生活安全研究会

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交際トラブル・ストーカー被害から身を守る(「やさしい日本語」版あり)

「今の恋人と別れたい でも、別れを切り出すとトラブルに発展しそうで恐い」

 

「仲が深まってきた人がいるんだけど、どうやらこの人、交際相手を束縛するタイプみたいだ このまま付き合っても大丈夫なのだろうか」

 

「恋人どころか友達ですらないような人からしつこくアプローチされている 拒絶は難しいし、困っている」

 

考えすぎかもしれないけれども、やっぱり恐いのが交際トラブル…あるいはストーカー

 

今回の記事では、20年以上にわたり交際トラブル、ストーカーの被害者そして加害者を支援してきたカウンセラー・小早川明子氏の発信する情報をもとに、被害の対処法と予防法を考えていく

 

www.nippon.com

 

https://www.nippon.com/ja/in-depth/d00504/

 

(小早川氏のインタビューが載った良い記事を見つけたので共有

交際トラブル加害者やストーカーを実際に目にしたことがある人は、インタビュー中の「人間依存症」というキーワードに重い実感が湧くはず

小早川氏の著作は交際トラブル、ストーカー被害を理解するのに役立つのでお勧め

特に中公新書ラクレから出ている「ストーカー」

https://www.chuko.co.jp/ebook/2018/03/516112.html

には問題の要点が簡潔にまとまっており入門書にぴったりだと思う)

 

話がそれたので急いで本題へ

 

【恋愛に伴うリスクを低減するには】

 

ー交際開始時ー

 

「あいまいな関係」を正すことは良好な関係性の持続に寄与する

 

ポジショニング:お互いの関係性をはっきり言葉にして確かめあう

 

コミットメント:お互いが最も大切にしているものを確認しあう

 

リミット:「これをされたらこの関係はもう終わりだ」という嫌なことを確認しあう

 

ー交際中ー

 

金品の貸し借りはしない(あらゆるトラブルの火種になる)

 

守れない約束をしない(「結婚しようね」など)

 

・性的関係を持つときは避妊する(望まない妊娠を防ぐのはもちろん、ストーカーの意外な常套句「性病をうつされた」を封じることができる)

 

人の悪口を言わない(思わぬ弱みになることがある)

 

・自分の性的な写真や動画を撮らない・撮らせない(リベンジポルノ被害を防ぐ)

 

ー別れるときー

 

相手を無計画かつ一気に拒絶することは、相手をストーカー化させる原因になる

 

・会う回数を徐々に減らしていく

 

・別れ話は人目のある所でする

 

・連絡手段はメールなど文章でのみにし、電話は避ける

(被害者の声は、ストーカーの脳を刺激するんだとか)

 

愛称で相手を呼ばない、敬語で話す

 

・「別れたい」と伝えた後はどんなことを言われても原則会わない

 

相手の所有物はどのようなものであっても捨てない(「○○を返せ」が会うための口実になるかも)

 

・いざというときに逃げられる場所を確保しておく

 

・相手の話を聞くための代理人(ストーカー被害者支援団体など)をたてる。

 

・家族や所属先に相談できるようにする(協力を得るのは勿論、トラブルの相手に利用されないように注意事項を共有しておく)

 

【親しくない人から危険な兆候を感じた時は?】

 

ここまでは「恋仲であった人とのトラブルをどう防ぐか、どう対処するか」に焦点を当ててきたけれども、恋愛感情が引き起こすトラブルは恋仲だけではないということも無視できない

 

ここからは「親しくない人からの過度なアプローチ、トラブルをどう防ぐか、どう対処するか」を考えていく

 

小早川氏はストーキングを「無許可接近」とも言い表している。

もし、恋人でも友達でもないような人から望まないアプローチ、つまり無許可接近を受けた時はどうすればよいのか。

この問いにはっきりとした答えはないが、小早川氏の著作を参考にあえて何か論じるとしたら「相手が一歩踏み出してきたとき、明確に1対1の関係を求められた時点ではっきり断りの姿勢を見せる」こともできる、と言ったところだろうか。

もしこのタイミングを逃してすでに相手から過干渉を受けている場合は、「私はあなたに○○されることをすごく苦しく思っているので止めてください」ときっぱり自分の気持ちと相手に求める事を伝えることも選択肢に入れておいてほしい(周囲の人や警察、ストーカー被害者支援団体等とよく話し合い対応方法を考える必要がある)

ストーカー予備軍からの贈り物は原則受け取らないこと

万一受け取ってしまった場合支援団体スタッフなど代理人をたてて相手に返却し、そこから連絡も代理人を通しての形にすることなども、小早川氏の経験を参照すると重要項目であると言えそうだ

 

交際トラブル、ストーカー被害には悲惨な事例がいくつも存在する

 

ストーカー被害への不安は一人で抱え込まず、家族・友人・所属先そして警察やストーカー被害者支援団体に相談してほしい

 

【参考:「ストーカー被害相談」に特化した警察庁ポータルサイト

www.npa.go.jp

www.npa.go.jp

本記事のやさしい日本語版はこちら

*4枚目に補足*「『あなたにつきまとわれてすごく苦しい』とはっきり相手に言う」は「二人きりではなく、人が沢山いる場所で!」