大学生の生活安全研究会

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闇バイトに手を染める若者たち

youtu.be

https://youtu.be/l2GHQ-6aL0c

近年、犯罪行為で報酬を得る「闇バイト」が若者の間に広がり、社会問題となりつつある。

2020年9月、大阪府藤井寺市で発生した強盗事件。

金の回収・送金役をしていた男は当時まだ大学生だった。

同年夏頃から、特殊詐欺など多くの闇バイトに加担していたという。

彼は大阪府の強盗事件の後、別件で警察から調べを受け、その翌日に自ら命を絶った

 

一度でも手を出してしまうと、闇バイトから抜け出すことは難しい。

私たちは、闇バイトの恐ろしさから目を逸らしてはいけない。

 

今回の記事では、警視庁のHPを参考にしたほか、元特殊詐欺師で現在は飲食店経営のかたわら自らの経験についての情報発信活動にも取り組まれているフナイム氏(https://t.co/wFy6x30owH)にもお話を伺った。

若い皆さんには、元当事者の方のお話と真剣に向き合ってほしい。

 

【闇バイトとは】(※1)

犯罪行為で報酬を得るアルバイトのこと。

犯罪組織が、「短時間」「高収入」などの甘い言葉で誘い出した若者を、詐欺や強盗の実行犯として利用するしくみ。

多くはSNSやインターネット掲示板などで参加者を募っている。

アルバイトを申し込む時に、「テレグラム」など匿名性の高いアプリのインストールを求められる場合は闇バイトの可能性が高いので注意。

 

【一度でも闇バイトに加担すると】(※1)

申し込み時に送った個人情報を盾に、犯罪組織から脅迫されるため、一度でも闇バイトに加担すると抜け出すのは難しい。

さらに、逮捕者には懲役被害者への損害賠償が待ち受けている。

 

【闇バイトに加担しそう、もしくは既にしてしまった時は】(※1)

いますぐ最寄りの警察署・警視庁総合相談センター、ヤング・テレホン・コーナー(警視庁少年相談係に相談を!

警視庁総合相談センター電話番号03-3501-0110 または #9110

ヤング・テレホン・コーナー03-3580-4970

 

(※1)

www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp

https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/drug/yami_arbeit/ban_yamiarbeit.html

 

 

ここからは、2015年に特殊詐欺事件の主犯として逮捕された経験を持つ「フナイム」氏のお話だ。

彼は現在、カレーハウス「COUSEI」を営むかたわら、犯罪を犯した人やその家族の相談に乗る「レンタル元受刑者」というサービスを展開している。

また、メディアで自らの経験についての情報を発信することにも注力しており、これまでに「フジテレビ めざまし8」「テレビ朝日 スーパーJチャンネル」「毎日新聞」などでの活動歴がある。(※2)

 

(※2)フナイム氏のサイト

t.co

https://t.co/wFy6x30owH

 

【フナイム氏へのインタビュー】

Q1:フナイムさんはどのような若者が闇バイトに吸い寄せられやすいとお考えですか。

「夢・目標がない、

目の前の楽しい出来事、特に酒やギャンブル、脱法ドラッグなどの快楽、ブランド品や映えるキラキラ生活の欲に負けてしまう、

他人と自分を比べる若者。

意味もなくYouTubeTwitter、インスタを開き、お金に関することをいいね、リツイート、楽してお金を稼ぎたい若者。(※3)

とにかく自分のことしか考えない、自分がよければそれでいい、相手の事などどうでもいいと思っている若者。」

 

Q2:足を踏み外しそうな若者へのメッセージをお願いします。

「若い世代の人たちへ

君たちが今しようとしている事は、
『自分や大切な自分の家族、友人、彼氏、彼女が、他人にされて嬉しいことか想像してみて欲しい』
もしそれで、自分自身が嬉しいと思うのなら、やればいい。
嬉しくない、嫌な気持ちになるのならやめるべき。

お金って追いかけてもキリがない。100万貯まったらやめようと思っても、次は200万円、やっぱり500万円とどんどん追いかけてしまう。そして結果捕まる。

捕まった時にはもう遅い。

被害者の方が何十年もかけて貯めたお金。人生を壊し精神的殺人を犯すのと同じ。

加害者の家族も世間から白い目で見られ、親戚付き合いもなくなる

罪を犯した自身も親から勘当、厳しい受刑生活を何年もして社会復帰しても世間は冷たい。

夢・目標を追いかけ続ければ、必ずお金は後からついてくる。

『人が喜ぶ事を人のために、そして自分のためにする』

これが僕の座右の銘

ありがとうと笑顔で言ってもらえる事をすれば、精神的満足もお金も必ず得られる。

それは僕が刑務所を出所して実践してきたこと。そして今も、これからも。

みんな困ったことがあったらいつでも言ってきて。

みんなの話聞かせてくれよな。」

 

最後に、フナイム氏よりこのようなメッセージもお預かりした。

 

「闇バイトや特殊詐欺は刹那の快楽を満たすだけの手段、必ず一生涯後悔します。

 
最後に 何度も申し上げますが、
 
人が喜ぶことを人のために自分のためにする。
 
人が喜ぶ事をすれば巡り巡って自分に返ってくる。
 
ただし相手に期待をしてはいけません。
 
無償の愛と嬉しい、楽しいを与えるという気持ちで常に接することが大切です。」

 

(※3)フナイム氏の指摘のように、SNSなどで散見される「楽して稼ごう!」系の情報には、詐欺被害や犯罪への勧誘に繋がってしまうものもある。
大学生の逮捕が相次いだ「コロナ禍での持続化給付金詐欺」でも、詐欺勧誘の入り口はSNSだった。

www.nhk.or.jp

https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4488/#p4488_04

 

【まとめ】

安定した収入を得ながら生活することがどんどんと難しくなっているこの社会には、犯罪の落とし穴がいたるところに仕掛けられている。

生活が苦しいときは、まず最寄りの自立相談支援機関に相談してほしい。

 

www.gov-online.go.jp

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201504/2.html#secondSection